歯を磨く。

Blank2005-02-11

 鏡を見ながら歯を磨いてみる。改めてよく見てみると人間の顔というのは奇妙だ。さまざまな筋肉が拮抗して成立しているのが判る。いろんな部分の筋肉を動かしてみる。なにやっているのだろ、とか少し思うけどオーライ、ノープロブレムだ、ドントウォーリー。いいのか?いいのだ。

 人間の手や、顔を描き出すのが難しいのは動的拮抗を写し取るのが難しいからに他ならない。動きながらにして安定するというヤツ。掌にホウキを立てて、バランスをとりながら倒さないようにしているようなそんな感じ。

 何故人間の表情筋というのはこういうふうに出来上がったのだろう。笑い顔、怒り顔、しかめツラ。いろんな表情をしてみる。細い目、ビックリまなこ、物問い気な表情。いろんな意味を内包した表情が鏡の中から見返す。

 でも人間の表情を表す筋肉は少なすぎる。あらわすことができないものが多すぎる。顔でなんて伝わらないものは多すぎるのだ。人間のハードウェアのスペックは存外低い。もっと顔を描くのが難しければ、もしかするともっと楽だったのかもしれない。でもまあ、そうなるとまた別の問題もでるのでしょうね、とかつぶやいて歯磨きおしまい。