距離感

 ネットでしばらく見ない人のことを心配している人を遠くから見ていた。なんだか少し気になるらしく、冗談混じりの中に少しだけ本気が見え隠れしている。こういうとき「(笑)」という記号が混ざった文章は少し物悲しい。

 ネットから離れる、と宣言していたのを知っている者とすれば、頑張って離れているね、よくやっているね、と思う。もしかすると心配する人は、自分と同じくネットにハマったままでなければだめだ、と思っているのか。
 もしくは逃がさないよ、と、同類を確保して安心したいのか。

 まあ、そんなことはどうでもいいんだ。

 消えるというけれど消えたわけじゃないし、消えたところで消せないし、そういうものだけでもけっこう、十二分じゃないかな。
 などと言っていたら、そんなものじゃないよ、とたしなめられたことがあったっけ。気がつけばいつのまにやら日は暮れて久しい。

 ネットなんてたいしたものじゃないし、思い詰めるほどのことなんてそんなに思っているほどなかったりするし。